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教員免許がなくても先生になれる?〜特別免許状をゼロから解説〜

2025.12.16

はじめに:教員免許がないけど「先生」になりたいあなたへ

 

「社会人が教師になるには」と調べると、

・教職課程を取る

・通信制大学に通う

など、フルタイムで働く社会人にとってはハードルが高く感じてしまいますよね。

 

しかし、「教育学部出身ではない」「教員免許を持っていない」人でも、教師を目指すことができる【特別免許状】というルートがあることを、ご存じですか?

 

💡この記事でわかること(目次)

 

1. そもそも「特別免許状」とは?(ざっくり解説)

 

 

「特別免許」とは:
教員免許を持っていないが優れた知識を持っている人材に対して、教師として活躍してもらうために付与する教員免許状のことです。

 

学校教育の多様化を目的に設置された免許状で、その取得の要件は通常の教員免許とは異なっています。

近年付与件数も増加傾向にありますが、まだまだ知名度の高くないこの免許制度。

「教師になることに興味があるけど、免許がない…」と思っている方にこそ、知ってほしい免許なのです。

2. 教員免許の種類別の違い

 

教員免許には、「普通免許状」「特別免許状」「臨時免許状」の3種類の免許状が存在します。

免許状の違い

  普通免許状 特別免許状 臨時免許状
対象 教職課程を修了した人 教員免許状を持たない人 教員免許状を持たない人
目的 大学等での養成を経て、教職に必要な基礎的・専門的知識を修得した者が取得する標準的な免許状。 専門知識や経験を持つ社会人を教員として迎え入れるための免許状。 普通免許状を持つ教員が採用できない場合の、例外的な採用のための免許状。
有効期間 無期限 無期限 3年間
有効範囲 全国 授与された都道府県内のみ 授与された都道府県内のみ
授与条件 学位と教職課程等での単位修得 ・任用/雇用される学校からの推薦
・担当教科に関する専門的な知識経験/技能
・社会的信望
・教育職員検定の合格
・普通免許状を有する者を採用できない場合限定
・教育職員検定の合格
担当業務

・特定教科の全ての指導

(小学校は全教科)

・担任業務や校務分掌

・特定教科の全ての指導

(小学校も特定教科のみ)

・担任業務や校務分掌

教科指導や担任業務、校務分掌
待遇 普通免許状の教師と同様であることが多い 普通免許状の教師と同様であることが多い
ここがポイント

・特別免許状は、「免許状の有無」「申請経路」「教科に対する授与であること」「授与された都道府県内のみ有効であること」以外は基本的に普通免許状の教師と同等の扱いとなります。

・臨時免許は「他の先生の代替」であるのに対し、特別免許状は「あなたの能力を学校に活かしてもらうため」の制度である点が大きな違いです。

 

 

3. 特別免許状の活用事例

免許教科:英語(製造会社勤務)

英語に関する高いレベルの専門知識と豊かな国際経験に基づいた英語教育の実践に効果をあげています。

免許教科:商業(金融関係会社勤務)

国際経済や商業英語について実践的な指導が可能となり、国際社会におけるビジネスについてより具体的な授業が展開されるため、会話力の向上とともに豊かな国際性の育成に大いに貢献しています。
また、進路指導部の進学指導担当として社会人経験を生かし、生徒の進路指導に効果をあげています。

その他

  • 免許教科:保健体育(プロアスリート)
  • 免許教科:英語(ALT教師)

 

※自治体により異なりますが、学歴不問のケースもあります。

(*文部科学省「Ⅲ特別免許状の活用促進」より抜粋・要約)

 

4. 取得までのリアルな流れ(5ステップ)

 

東京都の事例

(*自治体により申請フローは異なります。)

  1. 1
    働きたい学校・自治体探し
    私立学校の求人や、自治体の社会人特別選考を探し、応募します。
     
  2. 2
    マッチング
    学校側が「あなたを採用したいが免許がない。特別免許を使おう!」と判断します。
     
  3. 3
    推薦・検定
    学校・設置者が教育委員会へ推薦します。その後、書類審査や面接(教育職員検定)が行われます。
     
  4. 4
    授与
    検定に合格すれば、免許が授与されます。
     
  5. 5
    教壇へ
    晴れて先生として勤務開始です!
  6.  

 

 

5. メリットとデメリット

 

メリット 

・教職大学に通い直す時間とコストがゼロ。

・給与面で社会人経験が考慮される場合がある。

デメリット・注意点 

・授与された都道府県内のみで有効(別自治体で働く場合、取得し直しが必要)。

・転職(他の学校への異動)がしにくい場合もある。

・「授与権者(教育委員会)」の裁量が大きい(A県でダメでもB県ならOKなことも)。

・申請までに時間がかかる可能性が高い。

 

6. よくある質問(Q&A)

 

Q. 年齢制限はありますか?
A. ありません。
Q. 別の都道府県の学校でも使えますか?
A. 原則として、授与された都道府県でのみ有効です。
普通免許状は全国で使えますが、特別免許状は「その自治体・学校のニーズに応えるため」に発行されるため、発行した教育委員会の管轄内でのみ有効です。他の都道府県で働く場合は、再度申請や審査が必要になる場合があります。
Q. 特別免許状の先生は、担任や部活顧問を担当できますか?
A. はい、可能です。
特別免許状は、授業を行う教科が限定されている点を除けば、普通免許状を持つ教員と同等の身分として扱われます。担任、学年主任、部活動の顧問など、正規の教員として求められる役割を果たすことができます。
Q. 特別免許状の先生を雇用する場合、給与や待遇は普通免許の先生と異なりますか?
A.給与体系は基本的に同じです。
採用先により異なりますが、多くの自治体や私立校では、これまでの社会人経験や職務経験が教員の給与計算の基礎に加えられます。
Q. 採用されるのは公立学校ですか?私立学校ですか?
A. 公立・私立どちらでも取得可能です。
・公立:教育委員会が行う採用選考(社会人特別選考など)を経て、合格後に免許が授与されます。
・私立:学校法人から採用内定と「推薦」を受け、都道府県教育委員会の審査を経て免許が授与されます。

 

まとめ:特別免許は先生になる夢の道を開く

 

【特別免許取得に重要なポイント】

◎あなたの専門性を理解し、必要としてくれる学校を見つけること。

◎あなたを自信を持って教育委員会に推薦してくれる採用ルートを見つけること。

「特別免許状」の取得は、あなたと学校とのマッチングが非常に重要です。

どの学校が、あなたの専門性を必要としているのか?

あなたの職務経験が、特別免許状の要件を満たすと判断されるか?

 

私たちグローバルパートナーズは、20年以上にわたり学校への人材派遣事業に携わり、

教育現場が求めるニーズや、情報・実績を持っています。

私たちは、単に情報を提供するだけでなく、あなたの英語力と教育への熱意が活かせる学校との「縁」を見つけ、

内定から特別免許状の申請・取得まで、一貫してサポートできる体制を整えています。

 

「免許がないから」と諦める前に、まずはあなたの経験と思いをお聞かせください。

あなたの「先生になりたい」という熱意を、実現へと導きます。

私たちグローバルパートナーズは、

求職者の方・学校採用担当の方のマッチングを全力でサポートします。

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